★巻頭コラム――カメのつぶやき
カンボジア。
学生時代に、映画「キリングフィールド」を観て以来、いつか行こうと思ってい
たこの国に、やっと足跡を付けることが出来ました。
首都プノンペンは、半日もあれば一回り出来るほどの可愛らしい街です。
フランス植民地時代の建物が所々に残り、街路樹の緑が目に鮮やかで、接する人
々の物腰も柔らかい。とても優しく、感じの良い街でした。
この国が経た、過去の暗い歴史を一瞬忘れさせるほど明るく、暖かい印象を受け
ます。
数年前、ある国際ボランティア団体が主催する「アジア子供文化祭」というイベ
ントを側面支援したことがありました。その際、プノンペンのスラム出身の子供
達の古典舞踊を鑑賞する機会を得ました。
悲惨な現実の中で暮らしているはずなのに、それとは全く関係なく、健気にクメー
ル文化の伝統を継承している子供達の姿を見て、不覚にも、突然涙腺が壊れてし
まいました。
大人達が身勝手に自分達の国の歴史を弄んだ暗澹たる記憶と、目の前で舞う子供
達の無邪気。
そのギャップの大きさに胸を衝かれたのでした。
日本にいると、新聞、テレビで報道される内容でその国の姿を決め付けてしまい
勝ちです。小生自身、「キリングフィールド」に代表されるような、戦争、虐殺、
内戦、政治的思惑などといったネガティブなイメージだけでカンボジアと言う国
を捉えていました。
至極当たり前の事ですが、どこの国、どこの土地にも、普通の人たちの暮らしが
あり、その人たちが守ってきた文化があります。
今まで気づかずに着込んできた先入観の衣を、一つ一つ脱ぎ捨てていく事も、海
外を旅する事、暮らす事の目的の一つ。
今回は時間の関係で行く事が出来ませんでしたが、世界最大の仏教遺跡、アンコー
ルワットもバンコクから僅か1時間足らずのフライトです。
東南アジアの交通の要衝バンコクを拠点に、日本からは直接入りにくい周辺諸国
へ足を伸ばし風物、歴史に触れる事。
これも、味わい深い人生を彩るための秘訣です。
*********************************************************************
【目次】
★バーンタオ日誌
・ついにバーンタオがホームページ上にフォーラムを開設!!
・元撮影コーディネーター面高昌男さんと会食
・バーンタオ、ついにカンボジア進出か?
・その他
★バンコク週報掲載記事「活躍する日本人群像」
「タイ移住の秘訣は“志”を持つこと」
−タイに移住、長期滞在を実践中のH氏の場合−
************************************************************************
★バーンタオ日誌
・バーンタオがホームページ上にフォーラムを開設!!:4月1日(月)
ホームページ上にフォーラムを開設しました。
タイで長期滞在を実践している方のコラム「人間へのはるかな旅」と、
小生の私的日誌「カメのあゆみはのろいけど・・・」を公開中。
書き込み大歓迎です。アドレスは下記の通り。
http://bbs.melma.com/cgi-bin/forum/m00060238/
・旅行業界のゴルフコンペに参加。:4月6日(月)
昼から、LAKE WOOD C.C.にて月一回恒例の旅行業界のゴルフコンペに参加。
勤め人時代から参加していたので特別に参加させて頂いている。
日差しは厳しい。気温はおそらく37度位はあるだろう。
ただ、風が強くさほど暑さは気にならなかった。汗が出る端から乾いていくよう
だった。心地良い暑さ。
ゴルフの大先輩から、今話題のドライバー、ゼグシオを貸していただき使って
みるが、まだ小生の腕が道具についていっていない。スコアメロメロで109。
・元撮影コーディネーター面高昌男さんと会食:4月11日(木)
アジアでの撮影コーディネーションの第一人者、面高昌男さんと会食した。
面高さんは最近引退されたが、アジア地区がテーマになった「世界不思議発見」
の数十本を超える制作や、タイ航空のコマーシャル、映画撮影などで活躍されて
きた。
現在、タイ北部チェンマイの自宅敷地内に、リタイアメント用の施設建設を計画
中。
仕事のエピソードから人生観にいたるまで、縦横無尽の話題の豊富さ面白さ。
特に本題のリタイアメントプロジェクトへのロマンを語る時は若々しく、年齢を
感じさせてない。肉体の年齢と精神の年齢は別物だと実感した。
・バーンタオ、ついにカンボジア進出か?:4月28日(日)
冒頭コラムにも書いたが、ついに念願のカンボジアへ。
今年の8月、東京北区で「アジア子供の夢舞台」という市民参加型のイベントが
行われる。そこに、プノンペンの国立舞踊学校の子供達を招聘する交渉のための
出張だ。
国の事情が異なるので、スムースに事が運ばないのは仕方ない。子供達の教育の
機会と、指導者が理解してくれれば良いのだが、、、。
この出張の様子は近日中にホームページのギャラリーにて公開予定。準備出来次
第速報します。
因みに現在公開中の、ギャラリーのアドレスは、以下の通り。
http://www.hellothai.com/baan-tao/main/gallery/gallery-1.html
*********************************************************************
★バンコク週報掲載記事「活躍する日本人群像」
「タイ移住の秘訣は“志”を持つこと」
−タイに移住、長期滞在を実践中のH氏の場合−
「どこか静かな海岸にあるホテル知りませんか?」
先月下旬、長期滞在体験ツアーにアドバイザーとして同行してくれたHさん
から視察の合間に尋ねられた。
「経営の相談にあずかっている日系部品メーカーの社長から企業戦略を考えて欲
しいと頼まれたんです。」どこか静かな場所で熟考しようと思うので、良いホテ
ルがあれば教えて欲しいと言う。大きな決断を迫る戦略なのだろうか。だが、そ
の表情はいつものように飄々としたものだった。
バンコク郊外バンナーのマンションで、サウナや水泳、そして読書を楽しみなが
ら、妻のNさん(56歳)と「完全なる自由」、「第2の人生」を静かに過ごす
Hさん。
だが常々「人間、青い海と緑の山々があるだけでは暮らしていけないよ」と言う。
シニア世代がリタイアしてタイで生活する秘訣のひとつは志を持つ事だと。
製造業のひとつ、部品メーカーの顧問をつとめること、これもHさんの志だ。
だが、皮肉なことに、実は、日本の製造業の衰退こそが、Hさんがタイに移
住するきっかけだったのだ。
Hさんは日本企業のアユタヤ工場に92年10月に赴任し、5年間滞在した。
この間タイは高度成長期を迎え、企業戦士としてよく働いた。残業も年間1000時
間を超えたという。
そして97年春に帰任。日本の変わりように驚いた。
製造拠点の海外移転で職場の活気がない。資材部門担当として協力会社さんにコ
ストダウンをお願いしなくてはならない。とてもつらい役割だ。将来に明るさが
見えない。
「それなら早いうちに有意義な生き方をした方が良いと、退職してタイへの移住
を決断しました。」帰任して3ヶ月後のことだ。
奥様の反対は?「まったくありません。家内は寒いのが大の苦手な人ですから、
日本の冬になると、いつもこちらに住んで良かったと思っているでしょう。」も
ちろん資金の面などは十分に説明して、「アナタを露頭に迷わせることはしない」
とよく言い聞かせたそうだが。
海外暮らしの秘訣、志のもうひとつに、アジアを学ぶ私塾のインターネット上で
の主宰がある。
「タイで仕事をしていた時、アジアの事は何でも知っていると思っていました。
」ところが日本に帰ってみると、アジアのことは何も知らない事に気づき愕然と
した。
「幸い時間は沢山できたので、一から勉強をし直しました。 」そのうち、一緒
にアジアでビジネスをした仲間も同様だろう、それなら一緒に勉強しようではな
いかと考えたのが始まりだ。
「インタ一ネットという超便利なものができたので、アジアの政治・経済・社会
・歴史・文化・宗教に関する最新の情報を送っております。」執筆のため年間2
00冊以上本を読むという。
97年10月にスタ一トして週二回配信、1月末現在で443回になる。「塾生
とは1000回までという約束でやってます。 もちろん無料ですよ。」
だが「情報は相互交換」 が原則。塾生は住む国の情報を寄せることを唯一の義
務として負っている。それを怠ると?「退塾させます。」
「アジアとの共生は日本の平和と安定のために絶対に必要です。アジアとの共生
で一番重要なことは相手を知ること。そのための勉強であれば愛する祖国のため
に役立つはず」との熱き想いが、配信継続のパワーの源泉なのだ。
そう言えばひとつ聞き忘れた。1度失せたはずの製造業への志が、日系部品メーカ
ーの顧問をつとめることとして何故蘇ったのか?
「それはインターネット学習塾でアジアを知り、そして日本を外から学んだから
かもしれませんね。日本の置かれた状況が外に出てみて判ったんです。」退職金
と預貯金を原資にタイで15年は暮らせると判った時、一切のしがらみが消えた。
「日系メーカーのアドバイスをすることを通して、愛着のある日本の製造業の復
活に、ささやかながら貢献したいと考えたのです。」
インターネット学習塾、そして部品メーカー顧問。一見異なる2つの志。実はそ
の根にある想いは同じなのかも知れない。
(2002年2月15〜21日号掲載)
※ブログ掲載にあたり一部固有名詞はイニシャルにさせていただきました。
YATAGAI Yoshinari / Managing Director
カンボジア。
学生時代に、映画「キリングフィールド」を観て以来、いつか行こうと思ってい
たこの国に、やっと足跡を付けることが出来ました。
首都プノンペンは、半日もあれば一回り出来るほどの可愛らしい街です。
フランス植民地時代の建物が所々に残り、街路樹の緑が目に鮮やかで、接する人
々の物腰も柔らかい。とても優しく、感じの良い街でした。
この国が経た、過去の暗い歴史を一瞬忘れさせるほど明るく、暖かい印象を受け
ます。
数年前、ある国際ボランティア団体が主催する「アジア子供文化祭」というイベ
ントを側面支援したことがありました。その際、プノンペンのスラム出身の子供
達の古典舞踊を鑑賞する機会を得ました。
悲惨な現実の中で暮らしているはずなのに、それとは全く関係なく、健気にクメー
ル文化の伝統を継承している子供達の姿を見て、不覚にも、突然涙腺が壊れてし
まいました。
大人達が身勝手に自分達の国の歴史を弄んだ暗澹たる記憶と、目の前で舞う子供
達の無邪気。
そのギャップの大きさに胸を衝かれたのでした。
日本にいると、新聞、テレビで報道される内容でその国の姿を決め付けてしまい
勝ちです。小生自身、「キリングフィールド」に代表されるような、戦争、虐殺、
内戦、政治的思惑などといったネガティブなイメージだけでカンボジアと言う国
を捉えていました。
至極当たり前の事ですが、どこの国、どこの土地にも、普通の人たちの暮らしが
あり、その人たちが守ってきた文化があります。
今まで気づかずに着込んできた先入観の衣を、一つ一つ脱ぎ捨てていく事も、海
外を旅する事、暮らす事の目的の一つ。
今回は時間の関係で行く事が出来ませんでしたが、世界最大の仏教遺跡、アンコー
ルワットもバンコクから僅か1時間足らずのフライトです。
東南アジアの交通の要衝バンコクを拠点に、日本からは直接入りにくい周辺諸国
へ足を伸ばし風物、歴史に触れる事。
これも、味わい深い人生を彩るための秘訣です。
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【目次】
★バーンタオ日誌
・ついにバーンタオがホームページ上にフォーラムを開設!!
・元撮影コーディネーター面高昌男さんと会食
・バーンタオ、ついにカンボジア進出か?
・その他
★バンコク週報掲載記事「活躍する日本人群像」
「タイ移住の秘訣は“志”を持つこと」
−タイに移住、長期滞在を実践中のH氏の場合−
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★バーンタオ日誌
・バーンタオがホームページ上にフォーラムを開設!!:4月1日(月)
ホームページ上にフォーラムを開設しました。
タイで長期滞在を実践している方のコラム「人間へのはるかな旅」と、
小生の私的日誌「カメのあゆみはのろいけど・・・」を公開中。
書き込み大歓迎です。アドレスは下記の通り。
http://bbs.melma.com/cgi-bin/forum/m00060238/
・旅行業界のゴルフコンペに参加。:4月6日(月)
昼から、LAKE WOOD C.C.にて月一回恒例の旅行業界のゴルフコンペに参加。
勤め人時代から参加していたので特別に参加させて頂いている。
日差しは厳しい。気温はおそらく37度位はあるだろう。
ただ、風が強くさほど暑さは気にならなかった。汗が出る端から乾いていくよう
だった。心地良い暑さ。
ゴルフの大先輩から、今話題のドライバー、ゼグシオを貸していただき使って
みるが、まだ小生の腕が道具についていっていない。スコアメロメロで109。
・元撮影コーディネーター面高昌男さんと会食:4月11日(木)
アジアでの撮影コーディネーションの第一人者、面高昌男さんと会食した。
面高さんは最近引退されたが、アジア地区がテーマになった「世界不思議発見」
の数十本を超える制作や、タイ航空のコマーシャル、映画撮影などで活躍されて
きた。
現在、タイ北部チェンマイの自宅敷地内に、リタイアメント用の施設建設を計画
中。
仕事のエピソードから人生観にいたるまで、縦横無尽の話題の豊富さ面白さ。
特に本題のリタイアメントプロジェクトへのロマンを語る時は若々しく、年齢を
感じさせてない。肉体の年齢と精神の年齢は別物だと実感した。
・バーンタオ、ついにカンボジア進出か?:4月28日(日)
冒頭コラムにも書いたが、ついに念願のカンボジアへ。
今年の8月、東京北区で「アジア子供の夢舞台」という市民参加型のイベントが
行われる。そこに、プノンペンの国立舞踊学校の子供達を招聘する交渉のための
出張だ。
国の事情が異なるので、スムースに事が運ばないのは仕方ない。子供達の教育の
機会と、指導者が理解してくれれば良いのだが、、、。
この出張の様子は近日中にホームページのギャラリーにて公開予定。準備出来次
第速報します。
因みに現在公開中の、ギャラリーのアドレスは、以下の通り。
http://www.hellothai.com/baan-tao/main/gallery/gallery-1.html
*********************************************************************
★バンコク週報掲載記事「活躍する日本人群像」
「タイ移住の秘訣は“志”を持つこと」
−タイに移住、長期滞在を実践中のH氏の場合−
「どこか静かな海岸にあるホテル知りませんか?」
先月下旬、長期滞在体験ツアーにアドバイザーとして同行してくれたHさん
から視察の合間に尋ねられた。
「経営の相談にあずかっている日系部品メーカーの社長から企業戦略を考えて欲
しいと頼まれたんです。」どこか静かな場所で熟考しようと思うので、良いホテ
ルがあれば教えて欲しいと言う。大きな決断を迫る戦略なのだろうか。だが、そ
の表情はいつものように飄々としたものだった。
バンコク郊外バンナーのマンションで、サウナや水泳、そして読書を楽しみなが
ら、妻のNさん(56歳)と「完全なる自由」、「第2の人生」を静かに過ごす
Hさん。
だが常々「人間、青い海と緑の山々があるだけでは暮らしていけないよ」と言う。
シニア世代がリタイアしてタイで生活する秘訣のひとつは志を持つ事だと。
製造業のひとつ、部品メーカーの顧問をつとめること、これもHさんの志だ。
だが、皮肉なことに、実は、日本の製造業の衰退こそが、Hさんがタイに移
住するきっかけだったのだ。
Hさんは日本企業のアユタヤ工場に92年10月に赴任し、5年間滞在した。
この間タイは高度成長期を迎え、企業戦士としてよく働いた。残業も年間1000時
間を超えたという。
そして97年春に帰任。日本の変わりように驚いた。
製造拠点の海外移転で職場の活気がない。資材部門担当として協力会社さんにコ
ストダウンをお願いしなくてはならない。とてもつらい役割だ。将来に明るさが
見えない。
「それなら早いうちに有意義な生き方をした方が良いと、退職してタイへの移住
を決断しました。」帰任して3ヶ月後のことだ。
奥様の反対は?「まったくありません。家内は寒いのが大の苦手な人ですから、
日本の冬になると、いつもこちらに住んで良かったと思っているでしょう。」も
ちろん資金の面などは十分に説明して、「アナタを露頭に迷わせることはしない」
とよく言い聞かせたそうだが。
海外暮らしの秘訣、志のもうひとつに、アジアを学ぶ私塾のインターネット上で
の主宰がある。
「タイで仕事をしていた時、アジアの事は何でも知っていると思っていました。
」ところが日本に帰ってみると、アジアのことは何も知らない事に気づき愕然と
した。
「幸い時間は沢山できたので、一から勉強をし直しました。 」そのうち、一緒
にアジアでビジネスをした仲間も同様だろう、それなら一緒に勉強しようではな
いかと考えたのが始まりだ。
「インタ一ネットという超便利なものができたので、アジアの政治・経済・社会
・歴史・文化・宗教に関する最新の情報を送っております。」執筆のため年間2
00冊以上本を読むという。
97年10月にスタ一トして週二回配信、1月末現在で443回になる。「塾生
とは1000回までという約束でやってます。 もちろん無料ですよ。」
だが「情報は相互交換」 が原則。塾生は住む国の情報を寄せることを唯一の義
務として負っている。それを怠ると?「退塾させます。」
「アジアとの共生は日本の平和と安定のために絶対に必要です。アジアとの共生
で一番重要なことは相手を知ること。そのための勉強であれば愛する祖国のため
に役立つはず」との熱き想いが、配信継続のパワーの源泉なのだ。
そう言えばひとつ聞き忘れた。1度失せたはずの製造業への志が、日系部品メーカ
ーの顧問をつとめることとして何故蘇ったのか?
「それはインターネット学習塾でアジアを知り、そして日本を外から学んだから
かもしれませんね。日本の置かれた状況が外に出てみて判ったんです。」退職金
と預貯金を原資にタイで15年は暮らせると判った時、一切のしがらみが消えた。
「日系メーカーのアドバイスをすることを通して、愛着のある日本の製造業の復
活に、ささやかながら貢献したいと考えたのです。」
インターネット学習塾、そして部品メーカー顧問。一見異なる2つの志。実はそ
の根にある想いは同じなのかも知れない。
(2002年2月15〜21日号掲載)
※ブログ掲載にあたり一部固有名詞はイニシャルにさせていただきました。
YATAGAI Yoshinari / Managing Director
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